メタルフリー治療
口腔内の金属の影響
口腔内の金属の影響
歯科治療、特に保険治療では金属を使った治療というのが頻繁に行われます。皆さんのお口の中にも一つくらい銀歯が入っているかもしれませんね。
金属は丈夫という意味では良いのですが、お口の中の唾液中に溶け出し、口の中だけではなく、体にも様々な悪影響を起こすことがあり、そういった意味ではあまり良い材料とは言えません。
お口の中の金属が体に与える影響について見ていきましょう。
歯科金属が体に与える影響
1.金属アレルギー
アレルギー体質の人は増加傾向にあると言われており、金属アレルギーも決して例外ではなく、10人に1人が金属アレルギーであるとも言われています。また、ずっと金属アレルギーがなかった人でもある日突然発症することがあるため、今現在特に症状のない人でも安心はできません。
2.歯・歯茎の黒ずみ
お口の中の金属、特に金属に含まれる銀の影響で、歯や歯茎が黒く変色してしまうこともあります。
よく見かけるのは、保険の差し歯を入れている場合に、差し歯に使われている金属が歯茎を黒く変色させる「メタルタトゥー」を起こしているケースです。
いくら歯茎が健康な状態であったとしても、歯茎が黒ずんでしまっていては、不健康な印象を与えてしまいます。
3.ガルバニー電流により自律神経を乱す
お口の中にある歯科金属は、ガルバニー電流という電流をお口の中に発生させ、それが自律神経の乱れを引き起こすと考えられています。
具体的には、「不眠」、「イライラ」、「頭痛」、「肩こり」、「体の痛み」といった症状を起こす可能性があります。
また、口というのは大事な臓器である「脳」と「心臓」の中間地点にあり、両者とも微弱な電流を放っています。ここにお口の中で発生する電流が影響を及ぼし、様々な体の不調や不具合を起こすと考えられているのです。
近年、歯科金属の悪影響が問題視されており、見た目の問題だけでなく、健康のためにも金属を一切使用しない「メタルフリー」治療を選ぶ人が増えてきています。
当院でも、お口や体の美と健康のために、様々なメタルフリー治療を取り扱っています。
当院で扱っているメタルフリー治療の種類
保険でメタルフリーをご希望の方へ
保険で行うプラスチックの詰め物で、比較的小さな虫歯に対して行われます。保険がききますが、月日が経つと変色する、すり減りやすい、歯垢がつきやすく歯茎が炎症を起こしやすいという弱点があります。
より審美的で長持ちする白い詰め物をしたい方へ
保険のきかない、自費のコンポジットレジンです。こちらはセラミックとプラスチックがハイブリッドされているもので、より美しい色調が再現でき、変色しづらい審美的なメリットがあるほか、すり減りにくいという強さも兼ね備えています。
銀歯をメタルフリーのものに変えたい方へ
全てがセラミック(陶材)でできている詰め物や被せ物です。歯と非常に似た色調、透明感が再現できるだけでなく、年数が経っても変色せず、きれいな状態を保つことができます。また、歯垢がつきにくく、材質的にも非常に安定して溶け出すこともないため、歯や体にとても優しいオススメの材料です。
ブリッジなど、力のかかる場所をメタルフリーで治療したい方へ
人工ダイヤモンドとしても使われているジルコニアは、非常に強度に優れるセラミックの一種です。非常に力がかかって通常のセラミックでは割れてしまうような奥歯やブリッジなどでも、ジルコニアなら金属の補強なしでも作ることができます。
部分入れ歯をメタルフリーにしたい方へ
保険の入れ歯に使われる金具(クラスプ)も銀歯と同じ素材からできており、金属アレルギーのリスクがあります。当院では金具を使用しない部分入れ歯「ノンクラスプデンチャー」を取り扱っております。