歯周再生療法からはじまる全身のエイジングケア

ヒト歯髄由来幹細胞培養上清液点滴とは

歯髄幹細胞を使った再生治療

再生医療は、病気やケガなどで失われてしまった臓器や組織の機能を、細胞をつかって再生しようとする新しい医療技術です。iPS細胞やES細胞が有名ですが、近年では、歯髄（歯の中にある軟組織）に含まれる歯の細胞にも注目が集まっています。
ヒト歯髄由来幹細胞培養上清液点滴は、損傷した組織の修復や保護、臓器の再生まで、再生医療分野において、現在大いに期待が持たれている再生療法です。当院では、主に歯周病によって失われた歯周組織を再生させるといった再生治療などにおいて、この技術を取り入れています。
・本製品は医薬品医療機器等法の承認を得ていません。
・販売元：LiM合同会社

幹細胞とは

私たちの体は60兆個もの細胞で構成されており、それぞれの細胞を作り出す元となるものが幹細胞です。幹細胞は体の至るところに存在し、血液、臓器、骨、筋肉などを作っています。

幹細胞の特徴

幹細胞は2つの優れた特徴を持っています。

1.自己複製能

自分と全く同じ細胞を複製する能力で、幹細胞を長期に渡って維持することができる能力。

2.多分化能

さまざまな種類の細胞へ分化する能力で、病気やけがなどにより組織がダメージを受けても、幹細胞が新しく細胞を生み出し、組織を再生させる。

幹細胞には、このような優れた能力があることから、幹細胞培養上清は再生医療の鍵を握るとも言われ、様々な難治性の病気に対する効果が期待されています。

幹細胞培養上清とは

幹細胞培養上清とは、幹細胞を培養して幹細胞を抽出した後、遠心分離した時にできる上澄み液のことです。

この培養上清液の中には、幹細胞から分泌された500種類以上の成長因子を含む生理活性物質が存在し、損傷した組織や細胞の機能回復において重要な役割を果たします。

生理活性物質は、微量でも細胞の生成やエネルギーの産生を行い、細胞の老化を防止したり、各器官の調整をしたり、といったことを行います。そのため、体に入れることで、健康だけでなく美容の面でも効果があるとされています。

幹細胞培養上清液に含まれる成長因子

幹細胞培養上清液には、次のような成長因子が含まれており、ダメージを受けた組織を効果的に修復する働きをします。

EGF:上皮成長因子	歯周上皮細胞の成長と増殖の調整。皮膚や粘膜のターンオーバー促進。
VEGF:血管内皮細胞成長因子	免疫応答や組織再生修復。
TGF-β:トランスフォーミング増殖因子	抗炎症作用・創傷治癒。
HGF:肝細胞増殖因子	歯周組織における細胞増殖の促進、抗アポトーシス効果、形態形成誘導、血管新生。
KGF:ケラチノサイト増殖因子	歯周組織における細胞増殖の促進、抗アポトーシス効果、形態形成誘導、血管新生。
IGF:インシュリン増殖因子	骨芽細胞の増殖・分化を誘導。
PDGF:血小板由来成長因子	細胞分裂促進・細胞の増殖

当院で使用している培養上清

当院で使用している幹細胞培養上清液は、厚生労働省から認可された培養施設で作られた、安全性に高く、高品質な幹細胞培養上清液を扱っております。

当院で使用している培養上清には、AGEL法という技術が使われており、従来の製剤よりも多くの成長因子を回収することができます。そのため、目的とする幹細胞を刺激する増殖因子を選択的に発現させたり、治療部位に適した増殖因子をバランスよく発現させたりすることができます。

また、幹細胞はCPC(細胞プロセッシングセンター)の無菌室で培養され、ウイルスを含めた無菌試験を実施しており、安全性が保たれています。

海外輸入製剤とは異なり、培養液の不明なものは使用していません。

培養上清治療で期待できる効果

培養上清での治療は、以下に挙げるような効果が期待できるため、全身疾患の治療や美容目的においても行われています。（効果には個人差があります）

培養上清治療で期待できる効果

歯槽骨の再生、骨粗鬆症の改善
損傷・炎症部位の治癒促進、疼痛の軽減
動脈硬化の改善・進行予防、EDの改善
疲労回復、生活習慣病予防
アレルギー疾患、自己免疫疾患の改善
脳梗塞、脊髄損傷の改善
肝障害、間質性肺炎の改善
自己再生能力の誘導
がん細胞の増殖抑制・転移抑制効果
シワやたるみの改善、増毛・育毛作用

培養上清液点滴の料金

施術に関して

施術にかかる時間は45〜60分程度で、入院の必要はありません。施術時は、注射針がチクッと刺さる感覚があります。継続して行うことにより、自己再生状態を維持することができるため、2〜4週間ごとの培養上清点滴を受けることをおすすめします。

施術後の注意点

施術当日の飲酒、サウナ、入浴、激しい運動は控えてください。

施術が受けられない方

・15歳未満のお子様
・妊娠中または妊娠の可能性のある方
・授乳中の方

施術に関して注意を要する方

・過去に点滴薬剤によるアレルギー反応などを認めたことのある方
・全身疾患で治療を受けられている方
・70歳以上の方

リスク・副作用

・注入時、もしくは注入後に注射した部位に血管痛や痒みが生じることがありますが、ほとんどの場合は時間とともに消失します。
・刺入部位に内出血が起こることがありますが、１～2週間でなくなっていきます。
・気分不良、低血圧が起こることがあります。
・静脈確保が困難な場合には、複数回刺入を試みることがあります。
・体調が良くない場合、施術前に必ずご連絡をください。体調によっては施術を延期、もしくは中止することもあります。