インプラント手術ナビゲーションシステムX-Guide
当院では、インプラント手術の安全性を高め、インプラントを理想的な位置に埋めることができる「X-Guide」というインプラント手術ナビゲーションシステムを導入しています。ナビゲーション手術は、歯科ではまだ新しい技術ですが、細かい部分を扱う脳神経外科などにおいては、20年以上も前から行われている安全性・正確さに優れた、かつ患者様にとって負担の少ない手術方法です。
X-Guideとは
手術中にドリルの位置をリアルタイムに追跡し、インプラントを狙った位置に確実に埋め込むシステム
X-Guideは、あごの骨のCTスキャン画像をもとに、インプラント治療計画ソフトウェアを使って分析、治療のシミュレーションを行い、手術中にドリルの位置をリアルタイムに追跡することによって、シミュレーションした通りにインプラント手術が行えるシステムです。
X-Guideを使用すると、リアルタイムに骨や歯の状態を見ながら手術ができるだけでなく、骨内部の神経や血管の様子まで3D画像で確認できます。その結果、インプラントを埋め込む方向や角度、そして深さを狙った通りに正確に、そして、あごの骨の中の重要な神経や血管を避けて安全にインプラント手術を進めていくことができます。
従来のインプラント治療の問題点
従来のインプラント治療では、レントゲンやCTスキャン画像などを見ながら、治療計画で決めた位置に、術者の勘によってインプラントを埋め込む、という方法が長い間行われてきました。この方法の場合、どんなに熟練した歯科医師であっても、インプラントが骨を突き抜けたり、骨の内部の神経や血管を傷つけてしまったり、というようなトラブルが起こることがありました。
近年になり、より安全に手術を行うために、サージカルテンプレートと呼ばれるマウスピースのようなものを作製し、そこにドリルを入れるための穴を開け、それに沿って埋め込むことで狙った位置にインプラントを埋め込む、という方法が行われるようになりましたが、この方法にもやはりいくつか問題点があります。
サージカルテンプレートを使った方法の問題点
サージカルテンプレートを使った方法は、確かにより安全・正確に行うことが可能ではありますが、サージカルテンプレートを製作・調整する手間や期間がかかること、そしていくつかの工程を経るうちに誤差が積み重なってしまい、狙った位置とは多少ずれてしまうというリスクもあります。また、サージカルテンプレートを入れることにより、ドリルが入りにくくなるため、よりお口を大きく開けていただく必要が出てしまい、お口があまり開けられない方には適用できないことがあります。
X-Guideの特徴
X-Guideを使用したインプラント治療の場合、新しい技術を使うことにより、従来のインプラント治療の問題点を解決し、より正確で安全に、快適に治療を受けていただくことが可能です。
手術を正確に、そして安全に行うことができる
CTスキャン撮影から手術までのすべての工程がデジタル化され、従来必要であった手作業でのステップが省略されますので、誤差が生じなくなることでより正確なインプラント手術が可能になります。
また、骨の厚みや形、歯の位置をリアルタイムで正確に把握でき、骨の内部の神経や血管の位置もわかりますので、手術中の事故を避けて安全に手術を行うことができます。
治療に早くとりかかれる
ステップがオールデジタル化されるため、治療までの準備期間が大幅に短縮され、インプラント治療により早く取り掛かることができます。
より多くの方に治療を受けていただくことが可能に
サージカルテンプレートを装着してインプラント手術を行う場合、その厚みの分、お口でドリルを操作する範囲が狭くなってしまいます。それゆえ、お口が開きづらい方の場合には、サージカルテンプレートを使ったインプラント治療を受けていただくことができない場合があります。
X-Guideによるインプラント手術の場合、術野が狭くなることはありませんので、その分患者様に頑張ってお口を開けていただく必要もありませんし、お口が開きづらい患者様にも受けていただくことが可能です。
